体験型観光リーダー養成講座
第6回 着地型旅行商品造成実践ワークショップ
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主 催 財団法人グリーンふるさと振興機構
協 力 茨城県
事業受託 株式会社JTB関東
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講師 有限会社LSプランニング 代表 長坂克巳 |
期 日 2013年 2月26日(水) 10:00~
場 所 財団法人グリーンふるさと振興機構 会議室
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最後のワークショップ
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前回からの課題が山積しており、果たして完成までたどり着けるかの心配が
ありましたが、参加者の方々の叡智を結集して、何としてでも、商品として世
に出すぞ、との思いで臨む。
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本日の参加者は8名
日立市観光物産課大間地さん(遅れて参加)
ひたちいきいき百年塾会田さん
たかはら自然塾の栗原さん、石井さん他2名
多津漁業協同組合 山元さん(午後から参加)
グリーンふるさと振興機構 宮田参事
思い出浪漫館 河西さん
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▼ 大どんでん返し、予期せぬ事態に |
1.一般向けブラン |
仮称『そば打ち・かじか串焼き体験&干物作りor農業体験inひたち』
↓
『そば打ち&魚開き干物作り体験・お魚買物 in ひたち』
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1)たかはら自然塾の宿題の確認 幻のかじか料理 |
前回の課題の確認をと・・・・スタート。
いきなり、たかはら自然塾の栗原会長から
「今回の企画から辞退させて頂きます」との発言。
出席者、全員唖然。
今まで、たかはら自然塾の「かじか」をテーマの前面に掲げて、盛
んに議論し、視察会でいろいろな種類の「かじか料理」を試食、今日
は最終確認と、最後の詰めをするために開催されたはずなのに・・・。
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どのような検討の結果なのか、理由は明快でない。 |
(1) かじかの提供が難しい
① 養殖の必要な水が枯渇しそうだ
⇒ 視察会の時、担当者の弁
「豊富な湧水があり、それを活用している」
② 市との調整が難しい
⇒ 市との話し合いを十分されたのか?
③ 調理する体制が整っていない
⇒ お客様に串刺しをして頂くので、串焼きの火の問題だけ
のはず
(2) そば打ちの対応が25人しか難しい
① 体験場所としている現在の食事処の厨房の収容力がない
⇒ 施設内の他の場所の検討ができるはず
② インストラクターの数が用意できない
⇒ 来期度の企画なので、今から養成しても間に合う
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第1回目のワークショップから毎回4人以上で、前向きに参加されて
いたように見受けられましたが。
どのような経緯で辞退にいたったのか不明ですが、残念でなりません。 |
▽ 辞退した推測理由 |
話の展開が進めば、進むほど、現状の体制で運用するに当たっ
て不安感がつのっていったのではないか?!
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(1) かじか提供に関して、市との関係
(2) 受入をする人材確保への不安
(3) プログラム対応だけでなく、予約受付事務局の立場
(4) 協定するに当たって、市との対応
(5) 販売促進費ゼロ |
出席者会田さんより、「何とか、実施できませんか」との発言
河西さんから、「そば打ちたけでも残したらどうですか」との発言
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2)夢ひたちファームなか里 幻の農業体験 |
日立市観光物産課大間地さんが、遅れて来られ、発言。
「夢ひたちファームなか里」の梶山さんから、市役所に電話があり、
今回のプランを辞退したいとの申し入れがあったとのこと。
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◇ 理由
① 本格的な農業体験をされる方だけを対象としたい
② 常連客向けの年間の予定が多く用意されていて、1回だけ
のためだけのプログラムの対応する人材の確保が難しい
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たかはら自然塾に続き、今回の一般向け企画の内、2本の柱が無く
なってしまいました。
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3)魚開き教室 |
会田さんと日立市観光物産課大間地さんのご尽力で、久慈漁業協同
組合で、取り組んで頂けることになり、その詰めに、久慈漁業協同組
合の理事山元さんが、午後、出席。
「受入をする」ということで、幾つかの質問
① 体験場所は30人くらいが限度では
あのスペースなら40人までは大丈夫 ⇒ 工夫して頂く
② 準備するモノ
包丁とまな板(エプロンぱお客様が用意)
③ 案では3匹、保冷付きということでしたが、
5匹にして保冷はオプションとしました。
④ 傷害保険
⇒ 現在加入している保険が対応しているか確認
⇒ 結論 対応できる内容に契約を見直しをする。
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◎ 再度のお願い |
何とか、一般向けプランとして立ち上げたいという、思いからたかはら
自然塾の栗田会長に、そば打ちだけでも実施する方向でとお願いをした
結果。
「何とか、やっとみましょう」との回答を頂く。
最後の最後で、やっと
仮称『そば打ち体験と魚開き体験 in ひたち』
という、着地型旅行商品が実現できる運びになりました。
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■ たかはら自然塾へ検討・回答依頼の項目 |
① そば打ち40人可能な受入体制の検討
② +アルファー
そば打ちにプラスしてお稲荷さん作り、ほうば焼きなどを加え、
プログラムの価値観を高める内容を検討。
③ ①+②の適正と思われる料金の提示
④ このプログラムの受入窓口となることを検討
⑤ ③に伴い、JTBとの口座開設のために協定締結をできるか検討。
この結論を3月末までに出し、報告をして頂くこととなりました。
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1.一般向けプラン |
『そば打ち&魚開き干物作り体験・魚買物 in 日立』 |
【モデルコース】 |
11:00~12 : 30 13:30~15 :00
各地 ―― たかはら自然塾 ―― お魚センター ―― 各地
(そば打ち) (魚開き干物作り・買物)
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たかはら自然塾 |
そば打ち(イメージ) |
そば打ちともう一品(何かはお楽しみ)作り体験して昼食として試食
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お魚センター外観 |
お魚センター内市場 新鮮・安い |
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魚開き教室 |
開きに使う魚は季節により異なります |
魚は5枚くらい(大きさなどでその日によって異なります)
開いた魚をお持ち帰り・家で干して頂きます。
お持ち帰り用容器・氷はオプション
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2.女性・シニア向けプラン |
仮称タイトル「パワースポット巡りとヘルシーランチ&ジャム作り」
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【モデルコース】 |
10:0~10 : 30 10 : 50~11 : 50 12 : 10~13:10
各地 ―― 月待ちの滝 ―― アップル仲野 ―― 思い出浪漫館 ――
(PS:パワースポット①)(ジャム作り体験) (昼食)
13:25~14 : 00 14:15~14
:50 15:05~15:30 ―
― 永源寺 ――― 袋田の滝 ―― スイーツ店麻呂宇土
(PS②) (PS③)滝の売店(味噌田楽) (ケーキ試食・買物)
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【パワースポット】 |
① 月待ちの滝
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古から伝わる信仰の滝
久慈川の支流大生瀬川がつくり出す、高さ15
メートル、幅10メートル、三筋に流れ落ちる
滝です。
普段は二筋の夫婦滝ですが、水量が増えると
子滝が現れて親子滝になります。
この珍しい形状のためか、古くから安産、子育て、
開運を祈る二十三夜講(二十三夜の月の出を待っ
て婦女子が集う)の場とされたところから月待の
滝と呼ばれ、胎内観音が祀られている。
水に濡れないで滝の裏に入れることから、別名
「裏見の滝」」といわれる。
すぐ近くの「もみじ苑」のコーヒーや天然氷のか
き氷(期間限定)も人気です。
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② 永源寺 |
大子七福神のひとつ弁財天を祀り、知恵や学問
さらには財宝を与えてくれる神として信仰が生
まれたといわれている。
近年は「もみじ寺」として、紅葉の時期は隠
れた名所としても人気を集めています。 |
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③ 袋田の滝 |
多くの文人墨客を魅了してやまない三名爆の
ひとつ。
即効性の恋愛効果が期待できるパワースポット。
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【体験施設 候補】 |
① アップル仲野
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「りんごジャム作り体験」
200ml いりのジャム1ヶと生ジュースを作り
ます。
(期間9月後半~3月後半まで)
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② 茶の里公園 |
「茶道お手前体験」
本格的な茶室から庭園を眺めながらのひととき。
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③ 大子おやき学校
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「おやき作り」
昔懐かしい木造の廃校を利用した体験施設。
リンゴジャム入り、カボチャなどのオリジナ
ルな地元の食材で作ります。
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「おかあさんの味レストラン」
地元婦人会が運営
地元食材だけの特別御前は一度
は食する価値が十分ある。
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【食事施設】 |
思い出浪漫館 |
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地元素材のヘルシーメニュー
:奥久慈しゃもの法度汁
:大子産生湯葉&とろこんにゃく 他
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思い出浪漫館全景 |
このコースは、思い出浪漫館が受入窓口となり、予約・精算まで行う
※ 販売価格は、インターネットの料金表記分との差別化の配慮が必要
となる。
◇ 課題
① 浪漫館の食事の内容で、メインと思われる内容を検討
② ジャム作り期間外対象施設として、茶道体験では弱いので内容の
再検討が必要
⇒ その時点で、候補に出ていなかったが、おやき作り体験が良い
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■ 新たな素材発見 |
茨城県北のパワースポットを調べ、ホームページにもアップをしましたが、
意外とたくさんのポイントがあることを発見、睡っている素材はまだあると実
感しました。
このコースは河西さんに、素材探しを依頼しましたが、さすがというより
当たり前の感覚で作り上げたものですが、河西さんの価値観の範囲として食
事以外の素材として、ジャム作りと、茶道体験が候補に挙げられました。
が、他の後のモニターツアーで立ち寄った、「大子おやき学校」は現在の着
地型旅行のイメージにぴったりと施設です。
体験内容もシンプルながら伝統食であり、更に、施設内の「おかあさんの
味レストラン」での、地元素材を使った昼食は、ヘルシーそのものでメニュ
ー構成、ボリュウム、料金では申し分なしの内容です。
浪漫館以外の昼食場所としては、全体のコースの中に取り込みたい施設
・内容です。
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Ⅰ ワークショップを終わっての反省と課題 |
1.参加者の意識、立場、理解力にあまりにも違いがあり過ぎた
1)テーマ選択の課題
2)意識度の違いを把握して、同レベルの参加者を選択
3)ハングリー精神が無い組織、人が参加しても、主催者の目的達成
は難しい
2.行政参加者の意識と組織上層部との価値観の共有が図り切れないこと
を改めて実感
3.指定管理者と行政とのそれぞれの立場で、どこまで自主性が尊重され、
権限が与えられているかが不透明
4.埋もれている宝はまだまだある。
何かないか、何かないか。
必ず見つける、見つかる。
という意識を常々持ち続ける。
周辺を見回し、アンテナを全方向に張り巡らすことが大切
5.着地型旅行商品造成と販売チャンネル
すばらしい商品ができたとしても、それを告知、宣伝すると共に、
誘客するチャンネルがなければ、宝の持ち腐れとなる。
モニターツアーは有効ですが、一過性に過ぎません。
まず、100㎞圏内に目を向け、ひとり一人のお客様を大切にし、
心を込めたおもてなしをし、リピター、ファンにしてゆくのが、誘客
の一番の近道と確信しています。
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Ⅱ 旅行商品化に向けての課題 |
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1)受入窓口 |
現状から判断して、財団法人グリーンふるさと振興機構が3年後統 合
予定となっており、たかはら自然塾が予約受付・精算窓口になるのが
望ましい。
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2)協定の必要性 |
JTBの体験プログラム団体用旅行商品『体験の達人』に掲載に当た
って、食事提供の場合には、協定が絶対必要条件となる。
そのためには、たかはら自然塾が協定するのが自然の流れです。
協定に当たっての「日立市の指定管理者」の立場と契約内容の立場
から判断して、果たして、市との折衝で認可が出るか、また協定費
の捻出の問題もある。
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Ⅲ 販売促進 |
『体験の達人』に掲載されたからといって、何もしないで送客はあり得
ない。
販売促進活動は絶対必要条件となるが、販売促進費が“ゼロ”の現状
からして、果たしてどのように活動できるか懸念される。
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1)インターネット掲載 |
各施設、県、各地区観光協会 |
2)パンフレット作成 |
紙媒体はどうしても必要ツール |
3)ノンペイパブ |
新聞社、ミニコミ誌、あらゆる媒体を探し出し、掲載して頂く |
4)セールス活動 |
JTBの主要支店への訪問販売は不可欠 |
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茨城県北 名産品 |
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大子 りんご |
那珂川 鮎 |
常陸牛 |
久慈そば |
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巨峰 |
久慈鶏 |
納豆 |
北茨木市シラウオ |
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