ゆれている旅行業界−2
 
 2010年観光白書

 http://www.mlit.go.jp/hakusyo/kankou-hakusyo/h21/images/01.pdf 

  旅行業者の現状とWeb市場の現状
 1.旅行業者の現状

   1)主要62社、09年度総取扱額5.5%減 

     主要旅行業者62社の旅行取扱状況(観光庁速報)〜


     総取扱額1位JTBは景気低迷で企業の出張需要が急減し、新型インフルエンザの流行
     で個人旅行の需要も落ち込みが影響し、
JTBグループ14社合計で14
.8%減の
     1兆782億7839万円、連結最終損益は09年23億円に続き145億円と「設立以来過
     去最悪の決算」となった。

      2位が近KNTの16.8%減の3803億4060万円の連結最終損益は前期比15%減
     の627億8500万円、3期連続の84億円赤字となりました。

      3位が阪急交通社の0.4%増の3528億6283万円、

      4位日本旅行は前年度比18.0%減の3476億1360万円、売上高は前期比17%減
     の415億9700万円、最終損益は10億6200万円。

     既存大手旅行会社が軒並み減収減益であえいでいるにも関わらず、躍進した阪急交通
     社を除き、台頭してきたのは楽天トラベルだ。09年12月期の同社の旅行取扱高は前期
     比17%増の3051億円と大きく業績を伸ばしました。


 図1、主要旅行業者の総取引額状況年度総計
   (平成20年4月分〜平成21年3月分)

区分

2009年度

取扱額(千円)

2008年度

取扱額(千円)

前年同期比(%)

海外旅行

2,434,982,469

2,694,508,209

90.4

外国人旅行

61,387,258

62,480,623

98.3

国内旅行

3,943,086,838

4,059,402,138

97.1

合計

6,439,456,565

6.816,390,970

94.5

   
     主要旅行業者の平成20年度分(平成20年4月分〜平成21年3月分)の取扱額は、
     対前年同期比で海外旅行が9
.6%減、外国人旅行が1.7%減、国内旅行が2.9%減、
     全体では5
.5%減となりました(図1)。

  図2、主要旅行業者30社 総取引額状況年度総計
   (平成20年4月分〜平成21年3月分)

 

 

会   社    名

合           計

取 扱 額

(千円)

前年取扱額

(千円)

前年比%

1

(株)ジェイティービー

728,362,908

804,839,498

90.5

2

近畿日本ツーリスト(株)

380,340,605

457,000,572

83.2

3

(株)阪急交通社

352,862,832

351,513,688

100.4

4

(株)日本旅行

347,426,991

423,770,488

82.0

参考

楽天トラベル(株)

305,100,000

260,769,230

117.0

5

(株)JTB首都圏

289,247,341

338,099,388

85.6

6

(株)エイチ・アイ・エス

280,012,682

322,942,352

86.7

7

(株)JTBトラベランド

223,953,147

251,781,396

88.9

8

ANAセールス(株)

204,433,919

233,613,385

87.5

9

(株)JTBワールドバケーションズ

191,952,797

238,773,153

80.4

10

(株)JTB西日本

175,647,613

211,744,899

83.0

11

クラブツーリズム(株)

133,809,154

139,656,915

95.8

12

(株)ジャルツアーズ

122,725,553

135,053,326

90.9

13

トップツアー(株)

115,335,941

135,630,660

85.0

14

(株)KNTツーリスト

114,048,874

134,595,503

84.7

15

(株)JTB中部

107,609,448

134,270,792

80.1

16

名鉄観光サービス(株)

85,252,232

99,693,480

85.5

17

(株)農協観光

83,349,385

91,556,097

91.0

18

(株)JTB九州

81,235,925

94,951,225

85.6

19

(株)JR東海ツアーズ

78,994,102

86,763,129

91.0

20

(株)I.JTB

78,784,981

78,227,978

100.7

21

日本通運(株)

73,503,655

98,671,425

74.5

22

(株)JTB法人東京

70,202,959

82,619,622

85.0

23

(株)読売旅行

68,172,187

80,031,141

85.2

24

(株)ジャルパック

67,182,463

81,294,098

82.6

25

(株)JTB中国四国

58,859,352

71,306,916

82.5

26

(株)PTS

54,133,395

67,839,688

79.8

27

JTB関東

52,942,584

62,871,067

84.2

28

ビッグホリデー(株)

52,445,338

58,192,526

90.1

29

(株)ジャルセールス

51,046,435

61,329,583

83.2

30

JTBビジネストラベルソリューションズ

48,650,570

65,018,243

74.8

 

合       計

5,540,283,496

6,437,646,163

86.1

参考

JTBグループ14社計

1,078,278,396

1,265,451,379

85.2

 
   2)旅行会社のリストラ策

     近ツーは昨年10月に192人の早期希望退職者を募り、今年2月、年内に全店舗
     260店(10年1月現在)の2割程度(50〜70店)の閉鎖を、更に企業年金の給付
     減額、ボーナス支給2期ゼロ、本社ビルの売却などのリストラ策を余儀なくされま
     した。 
    

      JTBも12年3月期末までに、全店舗885店(10年3月末)の約2割に当たる
     200店近くを閉鎖するとしています。

 2.Webサイト市場概況
     2008年度の旅行サイト市場規模は、事業者売上高ベースで前年度比22.8%の
     2兆8
,330億円と推計。最近は伸び率が鈍化傾向にあるものの、2009年度は前
     年度比16
.5%増の3兆3,000億円と予測されています。

  ◎ 参考情報
    2009年にカナダのレジャーとUMB(非管理法人旅客需要)のオンライン化率が 
    総旅行市場の1
/3を初めて超えた。 そして、10人の旅行者中8人がインターネ
    ットを一般的なショッピング方法として使っている。
    
(エクスペリアン ヒットワイズのカナダ オンライン旅行トラフィック分析 SPOTLIGHT, May 2010)

   1)既存旅行業者 Web専業旅行業者に対抗

     既存の大手旅行会社は、売上立て直しの打開策として様々なリストラ策、販売促進
     案を打ち出しています。

   一方、Web分野では消費者の航空機・鉄道やホテル・旅館などの予約を直接また
  は楽天トラベル、ヤフートラベル、じゃらん、一級
comなどのサイトの利用拡大でエー
  ジェントレス化が一段と浸透し、Web専業旅行業者に大きく水を開けられています。

   店頭へ足を運ぶお客様の減少に伴い、店頭に置かれているパンフレットの配布数
  の減少傾向(皮肉にもパンフレットの印刷コストの削減に貢献!)、に危機感を募らせ、
  一方で低迷を続けている店頭売上への影響を懸念しながら、後手後手に回っていた、
  Web分野の体制を見直し、Web専業旅行業者の牙城の切り崩しに一歩、踏み出しま
  した・・・。

    (1) 自社サイトと専門旅行サイトとの提携

    (2) 旅行情報専門サイトへ商品提供

    (3) ダイミナミックパッケージの推進などWeb市場の販売促進

    (4) 店頭との融合 → 販売連携

    JTBはネット事業売上高を10年3月期の906億円(売上比率8%)を13年3月期までに
    2000億円に、近ツーは09年12月期110億円の取扱高を12年12月期400億円増や
    す計画としました。


   2)旅館・ホテルの現状
     旅館・ホテル業界では予約の割合が、既存の旅行業者への依存率が5〜6割、インタ
     ーネット予約が1割から2割、直接予約3割が平均だったが、至近の例では自社サイト
     を含めてインターネット予約が5割を超える施設も見受けられるようになり、既存の旅行
     業者の弱体化が進み、旅行業者に依存したくても依存できず、結果的にはエージエント
     レス化に拍車がかかってきています。
   3)航空業界
 
    日本航空のウェブサイトでの、2008年の取扱額は、旅客部門売上15270億円の内
     3200億円(20.95%)
(前年対比+6.6%)の見込みです。
      
(Travel Vision2008/12/15)

  全日空は旅客部門売り上げ13016億円の50%以上をWebを中心としたチャンネル
  で達成しているという。
(Web STRATEGY20083-4 vol.14)

  一方アメリカのHarvard Business Reviewによると2008年には、米航空会社のオンラ
 イン化率が44%に拡大。 そして2010年には50%近くまで、それが拡大するだろうと
 の予測が出されています。

(注:Webサイトシェア率の統計が無く、断片的な情報を基に表示しています。)

 参考資料

   観光庁 統計
   月刊FACTA
   Travel Journal
   Travel Vision
   Harvard Business Review
   Web STRATEGY

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